写真と文

誰でも参加自由。メンバーが共同で作る WEB 同人誌

ひよこ編集長を接待した②

 

回、当同人誌「写真と文」の編集長、カラーひよこ(id:color-hiyoko)氏を、私の地元である福島県福島市で「おもてなし」した事を書きましたが、今回はその続きになります。

hiyokomagazine.hatenablog.com

 

 

ということでいきなり次の日の朝。前日とは打って変わり快晴の福島。この日は「飯坂温泉」を案内する予定だったんですが、私が駅前に着いた時点で、次の電車の発車までギリってとこでした。そんななか、編集長は優雅にドトールの喫煙室でタバコをくゆらせていた笑。「おら、行くぞひよこ」と圧をかけ、飯坂電車、通称「いい電」に乗り込む我々。

   

 

 

 

20分ぐらいボケーっと座ってたら、あっという間に飯坂温泉駅へ到着。それまでのあいだ、車内であっちに行ったりこっちに行ったりして、忙しなく写真を撮っていた編集長。一眼レフ所持者って大変なんだなーって他人事のように眺めていた。

 

 

てことで、飯坂温泉に到着。乾いた春風が心地よく吹いていて、天気に祝福されてる感がすごかったです。とりあえず駅前の交差点を抜けて、飯坂の路地に入りました。

 

飯坂温泉って不思議と温泉に来た感じがそこまでしないんですよね。草津温泉なんか、「温泉に来たぞ!!」って雰囲気が温泉街全体に溢れていますが、飯坂温泉の雰囲気は極々自然体です。街から電車に乗り、郊外の住宅地をくぐり抜けて、溢れる生活感の延長上に飯坂温泉がある感じ。

 

 

こういうナイスな看板絵をみるとつい撮りたくなってしまう。

 

 

めちゃくちゃ熱心に写真を撮っている人がおるなと思ったら、編集長でした。

 

これはひよこ氏に盗撮されていた私でございます。

 

 

 

 

飯坂温泉に数多ある共同浴場の中でも、シンボル的存在なのが「鯖湖湯」。この周辺は大変エモくなっており、ここらへんに佇むだけで心と健康に良さげな感じ。ちなみに飯坂温泉の泉質はかなり熱め。鯖湖湯はなんと湯温が47度となっています。あの、無理して入らなくていいよ(真顔)

 

 

 

それから温泉街の一角にあるお屋敷を眺めたり、お庭の花木を愛でたりして、

 

 

飯坂温泉の現実も眺めました。飯坂の中心部は軒並み、廃業した旅館の廃墟化が進んでおります。かつて多数の宿泊客を受け入れたであろう立派な旅館が、解体の目処もつかずに荒れ果てていく姿は息をのむ光景。廃業した旅館の玄関先に今もって送迎バスがスタンバイし、お客様が来るのを待っているのです。

 

 

風物詩である摺上川沿いの旅館群も廃業が進み、一部は介護施設にリフォームされていたりします。なんともいえない無常なる風景。私がしみじみと眺めている間も、ひよこ編集長は絶え間なく動き続け、体を伸ばしたり縮こめたりしながら写真を撮りまくっていました。ちなみに、飯坂のごく中心部はともかくとして、周辺にはちゃんと営業してる旅館もたくさんあります。飯坂温泉全体がダメになったわけじゃないんでそこは安心してください。

 

あ。松尾さん、ちぃーっす。

 

 

ひと巡りし、お昼前に再び飯坂電車に乗って福島市内に戻りました。電車に乗る時って、目的地に向かう時より、戻る時の方が進みが早い気がするの私だけでしょうか。

 

 

福島市に戻った我々は、前日同様、街をぶらつきつつ何を食べるか相談をしました。私の提案で、老舗の喫茶店に入ろうとしたのですが、あいにく混んでいて断念。「それじゃあ、蕎麦でも食べますか」と編集長に聞くと、「うん、好きなもの食べていいよ」と、なんか微妙に成り立たってないコミュニケーションをとりつつ、行きつけの蕎麦屋さんへ向かいました。

 

 

福島市の大町にある「おかめや」

okameya-oomachi.jp

 

こちらのお蕎麦屋さん。初見で入ると、敷居の高いバーにでも入り間違えたかと錯覚するほどお洒落な内装になっており、いかにもお高そうに見えるのですが、むしろリーズナブル。私の頼んだ「せいろ」で800円台。高速の適当なサービスエリアの食堂なんかより安い。編集長は天丼とせいろのセットを頼んでましたが、これも1200円くらいです。常識価格で美味しい蕎麦を出すお洒落なお店。これ以上、人は何を望む。頼もうと思えば高いワインとか料理も出してくれます。ランチからディナーからデートまで。懐の深いお店です。オススメ。

 

www.fukushima-inari.com


お腹も膨れて、急に私は家に帰って昼寝でもしたくなりましたが、編集長はこれからまたツーリング旅行を再開せねばなりません。ということで、近くの神社で道中の安全祈願を行いました。この福島稲荷神社は、あの安倍晴明が建立したとも伝えられる霊験あらたかな神社。ひよこ氏の旅行中の安全をどうぞかしこみかしこみもーすーなどと心の中で適当に唱えておきました。

 

 

 

さて。いよいよ出発の時間となり、身支度を整えたひよこ編集長のお見送りをしました。深紅のPCXに跨る姿、なかなかサマになっている。またそのうち福島まで来てくださいねと言ったら、「いや、もう、4年くらいは行かないと思う」などと妙にリアルな返事をもらった。おもむろにエンジンをふかした後、「じゃっ」とひとこと言うなり、颯爽と走り去るのかと思いきや、意外のんびりした風情で、編集長は春の柔らかな陽気の中をゆっくり進んでゆきました。

 

photo.color-hiyoko.com

 

photo.color-hiyoko.com


↑ひよこ編集長も今回の旅行についてブログにまとめられています。旅行中に訪れた街やお店の雰囲気をさらに知りたいという方は、ぜひ読んでみてくださいね。

 

寄稿:ほし氏


口から出まかせ日記【表】

https://twitter.com/hoshiboshi75