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国立高等専門学校のこと

「高校は高等学校という名前ですが中等教育です。あなたたち高専生は高等教育を受けます。自覚してください」

引用元:No.1311 高専のこと - スナックelve 本店

こんな言葉を中二病から冷めやらぬ15、6の少年少女にかけたら……ねぇ?

 

だから「高等専門学校? あぁ、専門学校でてるの」なんて言われると、とてもがっかりする。高専は知名度が低い(あるいは低かった)。工業高専と工業高校の違いがわからない人も多かった。

 

高専って知っていますか?

 

呪術廻戦? いや、あれは5年生がでてこないからダメだwwwww

高専の本領発揮は5年生。成人した人が同じ学生にいるというのが独特な空気を生んでいると思う。今はもうないと思うが私が高専生のときは合法的喫煙所が普通に有って、先生と学生が一緒にタバコ吸ったりしていた。

 

私は工業高専に補欠入学でなんとか合格し、就職氷河期に就職決めることで両目をつぶってもらってなんとか卒業した身である。ビリで入りビリで出た。

勉強したことは本当に何一つ覚えていない。エントロピーだのエンタルピーだの電子回路から製図まで勉強したはずなのだが……。というか、忘れすぎて一般教養としての科学知識すら危うい。

もし万が一生まれ変わってしまって*1、また私に生まれてしまったとしたら、高専でちゃんと勉強したい、と後悔が残っている程度に勉強をしなかった。できなかった。

 

それでも高専のことを書いてお知らせしたいなぁと思う程度に、思い入れがある。

 

高専は教授とかじゃなかった。たしか教官である。教官室という部屋がそれぞれの先生に与えられていた。一般教科の先生というのが、曲者ぞろいで、きっと普通高校では浮いたんだろうなぁ……と思わされる先生ばかりで(笑) あ、先生って呼んでいたんだな。

 

確か授業は45分刻みで2コマセット。90分が基本単位。その90分フルで『北斗の拳』の話をして終わらせる先生などがいた(笑)

 

一般科学のK先生の教官室がすごく素敵な人だった。ビーカーで紅茶を淹れてくれるのだ。インスタントコーヒーをちょっといれるとコクが出る、なんて言って。

まるで漫画の世界のようでK先生は人気者だったなぁ。女性生徒がよく遊びに来ていた。私も行ったw あまり男を感じさせない、ひょろりとした感じも良かった。

 

女子は工業化学とか情報工学が多くて四十人中二十人弱は女子。土木とか機械のほうが少なくて四十人に一~二人しかいなかった記憶。

そして、基本その四十人で五年間を過ごす。(下に落ちたり上から落ちてきたりで若干変動するんだけど)

いじめとかはなかったと思う。合わない人と無理して会話しないって空気なだけで。

そして私は女子とは、ほぼ会話できなかったwwww

 

学年が進むと専門教科が増えて一般教科の先生とあまり接点がなくなっていくんだけど、専門教科の先生たちも人間として皆素敵な人達だっ……さーせん、覚えていません(爆)

 

私が通った高専は山の麓に有って、野生の大麻が生えていたとかで、ちょっと問題になったりした地域にある。ちょっと鬱気味だった同級生はバナナの皮を焚き火にくべて気持ちよく成れないものかと試していた(失敗した模様)。彼は勉強できたのに休学して退学してしまったなぁ。

 

硫化水素の匂いを窓から逃がしても近所から苦情も来ないような場所だった(今はきっと換気システム入れているんだろう)。

時代的にも土地的にも、何もなくて、何しても、しなくても、まぁまぁ許されて、モラトリアムな時間を満喫できていた。

 

4年になると卒業研究はいるのかな? 5年だったかな?

僕は細胞の培養とかスッゴイしたかったんだけど、時期的に超人気でねぇ。

Fortranで液-液抽出のSimulationする方に回されちゃったんだけどさー。あれはあれで、もうちょっと真面目にやればよかった。

人参の細胞の培養でカビばっか育つ、みたいな話している同級生が羨ましかった。

 

とか、こう、考えると、ほぼ覚えてないか後悔かって感じなんだけど、大学に行けなかった私にとって「父が落ちた高専に受かって高等教育を受けた」ということが一つのプライドになってはいるんだよねぇ。大学行けなかった学歴コンプレックスも抱えているんだけど。

 

だって、そんなに勉強好きじゃなかったんだもん(身も蓋もない)。

 

無機化学の何かの授業の時先生が言った。

「昔ブドウ糖を合成できたと聞いた時、僕は世界から飢餓ななくなると思った。でも、なくならなかった。実験室でできてもしょうがないんです。それを大量生産する方法を考える。それが工業化学です」

引用元:No.1311 高専のこと - スナックelve 本店

 

素晴らしい先生、素晴らしい環境に囲まれていたのに、ホント授業何一つ理解できずに彼氏とイチャコラすることに全力投球してすみませんでした(いつもの現実逃避w)。

 

以前書いた「高専のこと」という記事が2017年の記事で、それが5年前なのも怖いし、高専の頃の話はもう、30年以上前の話なのだなぁと恐ろしくなったw

Rapidus株式会社の千歳事業所ができるので最寄り高専に半導体のコースができると聞いた。熊本にTSMCが来たら負けてしまう気がして心配だ。頑張ってほしい。

優秀な人材が多いはずなのだ……自分がそこに入れなかったので実感ないけど(笑)

 

書いた人:id:elve バツイチ子なし独身女性(46)

日記:スナックelve 本店

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A: 3.10 GB, R: 4.22 GB, Sys: 4.4/14.749 GB (29.7%)

*1:できれば生まれ変わりたくないし、生まれ変わるなら微生物か虫ですぐ一生を終えたい