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未成年たちの詩

お隣の市にある図書館が新設されたのか、web上で図書館を検索していたら出てきた画像が想像と違っていた。多分新しくなったのだろう。場所もイメージしていた土地と違っていたし。隣接する市は子供の頃から馴染みはあるようでないのが正直なところだ。

 

翌日ぐらいにSNS:Xの方でその図書館のポストが流れてきた。イベント告知、展示案内だった。【新川和江賞~未来をひらく詩のコンクール~】表彰式後の作品が多目的ホールに展示され公開されたようだ。

 

私は詩を創作しているわけではないが、文章を書くようになって生意気にも書き悩む時がある。映画を観たり、記事を読んだり、写真を撮ったりして発想を膨らませたり自分なりの試行錯誤をしている。書きたいから生み出したいのか、見て欲しいから悩むのかは定かではない。

 

何気なく目にしたそのXのポストの内容は「詩のコンクール」と書いてあった。展示されている作品を書いた人達はその図書館・施設のある市在住の小学生から中学生だった。その作品を見に行けば、読ませて貰えれば何か新しい視点が得られると思った。刺激が欲しかった。

 

初めて訪れる施設は入り組んだ場所にあり、やはり新設されたことを実感する。駐車場は予想外に地下にあることでそれをより現実の物とさせた。この施設の情報を過去に耳にしたことがないので間違ってはいないだろう。例え隣の市であり足を運ぶ頻度が低かろうがこの田舎で誰かが一人行けば直ぐに耳にするような遠くて近い壁に耳あり障子に目ありだ。

 

地下駐車場から多目的ホールへ向かう為に階段を二山上がり一階の入口へ辿り着く。自動ドアを開けて入る。施設が新しくてデザイン性が高いのか、自動ドアだと思って立ってみた場所はガラスがビクとも反応しなかった。変わりに少し間を開けた右側のガラスが扉としての機能を果たし自動ドアとして開き、スライドしていた。

 

館内に入り歩き進めると多目的ホールだけあって、左側は特に常駐者がいない受付・案内カウンターがある。右側では陶器作品などを販売・紹介していた作家さんが催していた。それを脇目に真っすぐと歩いていくと突き当りに【新川和江賞~未来をひらく詩のコンクール~】の作品展示がされていた。

 

先ずは最優秀賞を読む。読ませて頂いた。その後に右にずれていき優秀賞を四方、アトランダムに鑑賞した。

 

正直な感想は、文章が豊過ぎて驚いた。失礼かもしれないがこの会場に来る前に考えていたことは鑑賞はするが流せればいいか程度に非常に軽んじていた。しかし、展示されているその作品を読んでみれば、詩をなぞれば息をのむ。大人びた感性というか、表現豊かな言葉。素直さがそうさせるのか汚れなき思いなのか。どこかで見下していた自分が恥ずかしくなる程に完成度の高い詩が並び展示されていた。

 

優良賞に選ばれていた中学生が描いた詩は曽祖父から続く自営ブドウ園の歴史が深くまとめてあり。小学六年生が書いた祖母への介助の経験は情景が綺麗で。小学二年生の作品、姉を想う文章は温もりがあった。優秀賞の一つ、自分に妹が出来て感じた毎日の感情を詩にした作品もあった。皆、恐ろしいほど豊だ。

 

自分が小学生、中学生、高校生の時にこういった感性があり文章として表現することが果たして出来たんだろうか。

 

【新川和江賞~未来をひらく詩のコンクール~】

応募された方々へ尊敬の念を抱く。

 

「負うた子に教えられる」

 

 

書いた人:TaNuma

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