写真と文

誰でも参加自由。メンバーが共同で作る WEB 同人誌

みんなの思いを乗せて

皆さんは春と言えば何を想像するだろうか?

色々とあるだろうが、そのうちの一つに

「出会いと別れ」というものがある。

 

出会いもあれば別れもあるということを

表している言葉であるのだが、

誰しも出来れば別れたくはないだろう。

 

そんな出会いにも別れにも付いてくるものがある。

それが、「思い出」。

思い出は重いでぇ〜でお馴染みのやつである。

上記のフレーズは単なる駄洒落であるが、

確かに思い出は重いのかもしれない。

一つの出来事につき、一つの思い出となるのだろうが、

そこにはたくさんのものが詰まっているはずだ。

思い出はプライスレス。

お金で買えない価値がある。

買えるものはクレジットカード。

という諺もあったりなかったりする。

 

そんな思い出が詰まったのがこのひと月。

2024年3月。

 

石川県のゆるキャラでお馴染みじゃない方の

はてなブロガーのひゃくまんさんが、

中学校を卒業した。

 

僕が彼に出会ったのは彼が小学5年生の時だった。

そんな彼が中学校を卒業したということは、

中学生3年生まで時が経過したということである。

何年になるかは恐ろしいので計算しないが、

それだけ筆者も年を取ったということなのである。

 

そんな2024年3月の15日。

とあるものが別れを告げた。

JR北陸本線を走っている

特急サンダーバードと特急しらさぎが、

石川県から消える日である。

 

いつから走っていたかは知らないが、

筆者が物心ついた時から走っていた。

北陸と大阪を結ぶサンダーバード、

北陸と名古屋を結ぶしらさぎ。

それがあるのが日常だった。

 

その日常が終わった。

次の日を境に、もう石川県にはサンダーバードはやってこない。

しらさぎもやってこない。

ただ、お隣の福井県に行けば会いに行ける。

 

「ありがとう北陸本線」

という合言葉で、たくさんの人がお別れの言葉を

付箋などに書いてメッセージボードに貼り付けたりした。

でも、北陸本線が消えることも、

サンダーバードやしらさぎが消えることはない。

これからもあり続ける。

ただ、これまでよりも区間が短くなっただけで。

その事実をしらを切って隠したのかは知らないが、

まるで詐欺のように感じてしまう。(しらさぎだけに)

 

その翌日。

2024年3月16日。

北陸新幹線が敦賀まで延伸開業した。

 

 

それまで終点だった金沢駅から

敦賀まで走ることになった。

ちょうど、そこを走っていくつるぎさんを

延伸開業日に撮ったのが、上記の写真である。

 

「出会いと別れ」

それを経て、北陸はもっと進化する。

今回の延伸開業で北陸3県が新幹線で繋がった。

約1時間半で繋がった。

映画一本分ほどの長さである。

 

サンダーバードとしらさぎをお見送りするために、

敦賀まできた北陸新幹線を一目見るために、

たくさんの人が駅に殺到した。

鉄道はみんなの思いを乗せて運んでいる。

誰かが言った名言である。

 

2024年3月24日。

大相撲、2024年春場所の千秋楽があった。

石川県出身の大の里は優勝争いに最後まで残ったが、

残念ながら優勝することは出来なかった。

だが、地元の皆の声援を受けて、取組を頑張った結果、

敢闘賞と技能賞を受賞することになった。

 

2024年3月25日には航空石川と星稜高校が、

地元の声援を受けながら

春のセンバツを戦う予定だ。

(天候不順で延期にならなければ)

 

記事が公開されている頃には、

結果が出ていることだろう。

 

どのような結果になろうが、

みんなの思いを乗せてこれからも

歩み続けるだけである。

 

この先、どれだけ時間が経とうとも、

みんなの思いを乗せていくことには変わりない。

走れ、走れ〜。〜

いつまでも〜。どこまでも〜。