今年の初め、1月くらいだったかミスタードーナツで飲茶メニュー、ラインナップの中にトムヤンクンがあった。
「食べてみたかった。」
常に行こうと行こうと頭の中で想っていた。
しかし、バタバタバタ。
なかなか5.8km先にあるミスドへ行くことはできずに時が過ぎた。
最後にミスドでイートインしたのは約10年前か。
確か、東京JR蒲田駅の近くにあった店舗が最後だった気がする。
勤務先で同僚とたわいもない会話をした時に場所を表現する為だけに【キーワード ミスド】が登場した。トムヤンクンを未だ食べれていないことを思い出した。
そして、この日やっと重い腰を上げて一目散に一直線へミスドに向かうことができた。なんだか闇が明けたようなスッキリ感がある。
既に東京から離れ、田舎に位置する私がこの日に向かったミスドはスーパーの角に立地されスーパーからも買い物を終え直接店舗へ入ることが可能なフードコートスタイルだ。田舎の国道から様子を伺えば一見、こじんまりして映る。
店舗へ入るなり異変に気付いた。
「飲茶の雰囲気はない。」
まさか客数の平均値により飲茶メニューは用意されていないということか。
youtubeで視聴させて頂いた【60分食べ放題】が用意されていないことは予想がついたが。飲茶メニューまでもが田舎では提供されていないとは。
「残念だ。」
熱さのせいか、少し意識が朦朧ともした。この日の車の気温表示は28℃だった。
気持ちを切り替えて念のために、知らないフリをしてカウンターで店員さんに
「飲茶のメニューってないですか?」
と伺ってみた。勿論、お答えはNoだった。
動揺したのか
「では、オールドファッションをイートインとテイクアウトでひとつづつ。」
と当然かのように注文した。
それは、それでNGだった。
20代前半の時に東京代官山にあるサブウェイで味わったような注文の仕方のハードルが高いような感覚を自ら味わいに行ってしまった。非常に恥ずかしかったが、冷静を装いドーナツが並ぶショーケースへ向かった。
トングとトレイが入ったショーケースを開け、トングとトレイを準備。
目的のオールドファッション2個をトレイに乗せ、レジへ向かった。
取り敢えず、飲茶が口にできないのは残念だが田舎だから仕方がないという、ご理解がある人間を演じ店舗一番奥の2名掛けの席へ腰をかけた。
イートイン用に購入したオールドファッションを食べながら
「やはり都会に足を運ばなければ思い通りのサービスは受けれないものだな。」
とふけった。
テイクアウトで購入したもうひとつのオールドファッションは、ミスドの会話を交わした同僚が捨てセリフかのように
『…行ったら、オールドファッション買ってきてくれてイイですよ…』
と言っていたことを思い出し一応購入してみた。
用途に理由がある為に、念のため店員さんに日持ち確認をしてみたが同僚の手に渡る頃には固くなるかもしれない恐れが強い。
色々、右往左往はしたが足を運ぶきっかけをくれたお礼としてネタとして申し分ないだろう。ドーナツだけを食べに来る場所というのも気分転換に良いのかもしれない。
寄稿者:TaNuma
「オールドファッションはもう少しだけしっとり感が欲しいです。」
https://www.instagram.com/tanuma427/